厳しい個人向けサービス市場

 それでもスマートフォン向けコンテンツ市場の変化は激しく、ユーザーニーズに追いつくのは難しい。そのため利用者数拡大による収益獲得には至らず、抜本的な経営改革が急務の課題だった。そこで親会社である日本エンタープライズに吸収合併することで、アプリ開発や営業活動を統合し、早期の収益確保を目指す。合併後はチャットアプリの「Fivetalk」を軸に、IoT (モノのインターネット)インターフェース、コネクテッドカー市場への参入など、法人向け(B2B)サービスにシフトする。

 同11月には同社連結子会社のダイブが、アルゴの株式を取得し、子会社化すると発表。これによりアルゴは日本エンタープライズの傘下企業となった。アルゴはサーバ構築やアプリ開発などを手がける企業で、Amazon の「APN コンサルティングパートナー」に認定されている。代表的なクラウドサーバであるAWS(アマゾン ウェブ サービス) サーバの構築・移行やAWS サーバを活用した業務アプリケーション・システムの開発、コンテンツ配信サーバの構築に豊富な実績を持つ。

 同社を買収したダイブはスマートフォン向けの広告事業を手がけており、アプリやIVR(自動音声応答装置) を活用したデジタルイベントプロデュース、店頭アフィリエイト(成功報酬型広告)などを提供する。近年はクラウドを活用した動画配信の需要が拡大しているという。そうしたニーズに対応するため、クラウドコンテンツサービスに強いアルゴの買収で開発体制の強化を図った。

 一方、収益を上げられない事業については譲渡を進めている。17年1月には電子雑誌配信などのコンテンツサービス事業や法人向けアプリ開発などのソリューション事業をインドで展開したものの、赤字続きだったNE Mobile Services (India)Pvt. Ltd.の株式譲渡を決めた。同12月には携帯コンテンツの利用を促す広告サービスの「店頭アフィリエイトサービス」をモバイルソリューション事業やインターネットメディア事業などを手がけるテレステーション(東京都中央区)へ譲渡することを決めている。

モバイルサービス
モバイルなど個人向けサービス市場は厳しい