【アドベンチャー】2年ぶりに買収を再開したネット航空券の雄

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「損」はなかった買収子会社の売却

2020年8月にwundou(東京都葛飾区。売上高6億4700万円、営業利益4640万円、純資産5億2300万円)の全株式を、各種織物製造の丸井織物(石川県中能登町)に5億9000万円で譲渡すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大で主力の旅行事業を除く分野での事業整理第1号に。

同月にはギャラリーレア(大阪市。売上高55億円、営業利益7500万円、純資産2億8400万円)の全株式を、オークネット<3964>に5億9900万円で譲渡すると発表。2021年4月にEDIST(東京都渋谷区。売上高3億8800万円、営業利益△7640万円、純資産244万円)の全株式を1800万円でダスキンに譲渡すると発表した。

そして2022年3月に金券・チケットショップ運営のコスミック流通産業(横浜市。売上高237億円、営業利益3300万円、純資産2億7900万円)と、ギフト券販売などを手がけるコスミックGCシステム(同。売上高140億円、営業利益7200万円、純資産4400万円)の全株式をプロトコーポレーション<4298>に15億7100万円で譲渡した。

この両社は買収額よりも9億3600万円も高く売却できた。そのため売却した4社合計では9300万円の譲渡益が出ている。4社買収による事業多角化の夢は挫折したものの、損失が出なかったのだから「M&A上手」と言えるだろう。

さて、本業に極めて近い宿泊事業で買収を再開したアドベンチャーだが、当面は本業周辺の買収で経営基盤を固めるのか、それとも再び異業種企業を取り込んで経営多角化を軌道に乗せるのか?今後の同社のM&Aに注目したい。

M&A Online編集部

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