NEXT STORY
次々と資金調達するVTuber企業の未来は本当に明るいか?
VTuber関連のスタートアップ企業躍進が始まっています。「音羽ララ」のユニゾンライブが、11日にgumi venturesから5000万円の資金調達をしたと発表。「キズナアイ」で先行するActiv8も同ファンドから6億円を調達しています。
日本トップクラスのユーチューバーであるヒカキンさんがファウンダー兼最高顧問を務めるUUUM<3990>が、新しいビジネス展開に乗り出した。
同社はこれまでマネジメントやサポートの対象となるユーチューバーら(専属クリエイター)を増やすことで事業を拡大してきたが、今後は専属クリエイター(約300組)を半数に絞り込み、同社とクリエイターが協力して新しいビジネスを創り出していく「インフルエンサー・ギャラクシー事業(共創事業)」に軸足を移す。
これによって大幅な増益を目指す計画で、すでに事業を推進するためのキーとなる企業との提携や合併などを実施しており、事業の進展に伴いさらなるM&Aも見込まれる。
クリエイターのマネジメント会社として成長してきた同社が、事業のあり方が大きく変わってしまうインフルエンサー・ギャラクシー事業に舵を切るのはなぜなのだろうか。
UUUMは鎌田和樹社長がヒカキンさんとの出会いをきっかけに、ユーチューバーの動画を利用したオンライン販売事業を手がける企業としてON SALEを2013年に立ち上げたのが始まり。
同年に社名をuuumに変更し、ユーチューバーら専門のマネジメントプロダクション事業を開始。2014年に社名を現在のUUUMに変更した。翌年の2017年に東京証券取引所マザーズに株式を上場したあと、資本、業務提携、吸収合併、事業譲受などを相次いで実施。
2018年には中華圏を中心にクリエイター支援事業などを手がけるカプセルジャパン(東京都新宿区)と資本、業務提携し、コンテンツ制作事業などを手がけるチョコレイト(東京都渋谷区)、ソーシャルメディアマーケティングに強みを持つガーブー(東京都渋谷区)とは資本、業務委託契約を締結。さらにインスタグラム特化型インフルエンサーマーケティング事業を手がけるレモネード(東京都港区)を吸収合併した。
2019年にもクリエイターとファンの交流を支援する事業などを展開するピースオブケイク(東京都港区、現note)と資本、業務提携し、2020年には吉本興業(大阪市)からデジタル著作権管理やタイアップ広告営業などを展開するマルチチャンネルネットワーク運営権を取得。2021年もソフトウエア開発のAnyMind Group(東京都港区)と業務提携した。
こうした提携や合併、事業譲受などを経て、徐々に専属クリエイターを増やし事業規模を拡大。設立から7年後の2020年5月期には売上高が200億円を突破した。
その同社が、専属クリエイターが半減するインフルエンサー・ギャラクシー事業に方向転換する背景には、クリエイターを取り巻く環境の大きな変化がある。
【UUUMの沿革】
2013年 | 東京都渋谷区でON SALEを設立 |
2013年 | uuumに社名を変更。クリエイター専門のマネジメントプロダクション事業を開始 |
2014年 | UUUMに社名を変更 |
2017年 | 東京証券取引所マザーズに株式を上場 |
2018年 | カプセルジャパンと資本、業務提携 |
2018年 | チョコレイトと資本、業務委託契約を締結 |
2018年 | レモネードと吸収合併契約を締結 |
2018年 | ガーブーと資本、業務委託契約を締結 |
2019年 | ピースオブケイク(現note株式会社)と資本、業務提携 |
2020年 | 吉本興業のマルチチャンネルネットワーク運営権を取得 |
2021年 | ソフトウエア開発のAnyMind Groupと業務提携 |
これが、M&A(企業の合併・買収)とM&Aにまつわる身近な情報をM&Aの専門家だけでなく、広く一般の方々にも提供するメディア、M&A Onlineのメッセージです。私たちに大切なことは、M&Aに対する正しい知識と判断基準を持つことだと考えています。M&A Onlineは、広くM&Aの情報を収集・発信しながら、日本の産業がM&Aによって力強さを増していく姿を、読者の皆様と一緒にしっかりと見届けていきたいと考えています。
VTuber関連のスタートアップ企業躍進が始まっています。「音羽ララ」のユニゾンライブが、11日にgumi venturesから5000万円の資金調達をしたと発表。「キズナアイ」で先行するActiv8も同ファンドから6億円を調達しています。