税務調査について
税務調査とはどういうものなのでしょうか。税務調査の連絡が突然に来ても慌てず済むよう、調査されやすい対象会社や調査内容についてビズサプリの庄村会計士がわかりやすく説明します。
続いて、法人税基本通達の有姿除却を一緒にみていきましょう。
(有姿除却)法人税基本通達7-7-2
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/hojin/07/07_07_01.htm
次に掲げるような固定資産については、たとえ当該資産につき解撤、破砕、廃棄等をしていない場合であっても、当該資産の帳簿価額からその処分見込価額を控除した金額を除却損として損金の額に算入することができるものとする。
(1)その使用を廃止し、今後通常の方法により事業の用に供する可能性がないと認められる固定資産
(2)特定の製品の生産のために専用されていた金型等で、当該製品の生産を中止したことにより将来使用される可能性のほとんどないことがその後の状況等からみて明らかなもの
(1)は「その使用を廃止し、今後通常の方法により事業の用に供する可能性がないと認められる固定資産」とあります。
過去の判例では、「資産がもはや固定資産としての命数又は使用価値を失っていることが客観的に立証される資産であることが、有姿除却処理の認められる要件と考えられる。」とされています。
有姿除却の損失計上が否認された事例では、「自社での転用を検討している。」「売却も検討している。」「使用できる状態である。」などの理由から「今後通常の方法により事業の用に供する可能性がないことを客観的に立証できていない」ということで否認されています。
従って、「絶対に使えない」的な根拠(自称ではダメ)を揃えるべきでしょう。
また(2)については、「特定の製品の生産のために専用されていた金型等で、当該製品の生産を中止したことにより将来使用される可能性のほとんどないことがその後の状況等からみて明らかなもの」とありますので、過去の使用実績や販売計画などを根拠資料とすべきと思います。
実務でも検討することがある通達ですので、頭の隅に置いておいても損はないかも知れません。
なお、この通達の適用に当たっては「自称、使わない」「自称、使う予定はない」ではなく、「客観的に使う見込みがないことが明らか」であることを立証するようにしてください。
[著]節税ヒントがあるかもブログ メタボ税理士さん
[編集・改変]M&A Online編集部
本記事は、「節税ヒントがあるかもブログ」に掲載された記事を再編集しております。
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