あくまでM&A、2~3年でバイアウトを目指す

ー起業支援の具体的な仕組みは。

私自身が事業アイデアを考えて会社を設立し、そのうえで経営者になりたい人を探して社長を任せるのが基本。つまり、自分でつくった会社に自分が運営するファンドから出資する。共同創業することもある。

昨夏以降、4つの会社をファンドの出資で設立した。出資規模は1社3000万~5000万円。事業化が本格的に動き出したタイミングで経営をバトンタッチした。社長を託したのはいずれも30歳前後。私自身はまた新たな起業に取り組む。これを繰り返していくのがスタートアップスタジオと考えてもらえればいい。

ーどんな会社が立ち上がったのですか。

一つは学習塾と経営者をつなぐマッチングメディア事業。その内容について詳しくは言えないが、2番手、3番手がいない状況で、十分に市場参入できると判断した。もう一つあげれば、従業員のやる気や満足度を高め、離職を防ぐワーク・エンゲイジング分野でのBtoBクラウドサービスの提供を目指している。

ーそうした設立間もない会社と自身のかかわり方は。

経営をバトンタッチしたからといって、それで終わりではない。事業を軌道に乗せるために並走する。4社のオフィスは共用しており、日々、コミュニケーションをとっている。開発支援はもちろん、時には一緒に営業回りをする。個々のプロジェクトについて1年くらいあれば、いけそうかどうかある程度成否の判断はできると思っている。

ー出資先企業のエグジット(出口)としてはM&Aですか、それともIPO(新規上場)ですか。

すべての会社でM&Aを目指している。売却がゴール。IPOは狙っていない。IPOを実現するとなると、資本政策、管理体制や人材採用・育成など上場までのストーリーが求められ、そこに時間やコストを割かなければならない。売却をゴールとすることで、これらをショートカットし、サービスやプロダクツの立ち上げに集中できる。

10年後に大きく成長するよりも、2~3年でバイアウトできるビジネスを選ぶ。(朝日に売却した)サムライトの場合もエグジットまでおよそ2年半だった。IT界隈のビジネスであれば、5年だと変化が予測できない。