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【M&A相談所】創業数年のベンチャー企業の若手経営者からM&Aの相談が…… 税理士はどんなアドバイスができる?

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事業によっては、研究開発費やマーケティングコストなどの先行投資がかさみ、赤字決算が続いていたり、大きな金融負債を抱えているケースもあります。それでも、そのようなリスクを乗り越え、実際に成約しているベンチャー企業のM&Aには、どういったポイントがあるのか? 今回は、買収側の企業の視点から、ベンチャー企業のM&Aが成立するポイントを整理しました(下表参照)。

〇ベンチャー企業のM&Aが成立するポイント

ポイント1  今後の業績伸長の可能性が高い
ポイント2 優れた人材・チームが存在する

ポイント1 今後の業績伸長の可能性が高い

仮に今の事業規模が小さく、業績不調であったとしても、その企業が持っている商品やサービスが時代にマッチしていて、今後の業績伸長が見込めるような企業はとても人気です。さらに、買収企業との相乗効果が見込めたり、買収企業からの適切な投資やマーケティングサポートなどによって成長の加速が見込めるならば、買収側のイメージも、より鮮明になると思われます。

ポイント2 優れた人材・チームが存在する

大企業では育成しづらい、ゼロからものを作り上げていく嗅覚や才覚を持った人材、新進気鋭の若手経営者達とのネットワーク、スピード感と実行力を兼ね備えたチーム…。そういった買収企業にはない新しい価値観や風を取り込むためのM&Aは、実は少なくありません。実際に、誰もが知る大手IT企業で、創業者がほれ込んで買収したベンチャー企業の経営者が、その後、創業者の跡を継ぎ、その大手企業の社長に就任したという事例もありました。

以上のポイントが、顧問先のベンチャー企業やその経営者にあるのかどうかがカギになりますが、実際のところ、譲渡企業の良さを判断するのは買収側の企業です。買収企業と譲渡企業が接点を持ち、譲渡企業の情報が伝わっていく過程で、買収企業側が今後の成長性や人材・組織としての魅力を検討していくのです。

だからこそ、譲渡企業の方々にとっては自社の強みを整理し、自社の買収に興味・関心を示しそうな相手が見つかりそうかどうか確認してみるのも一つの手でしょう。買収ニーズを多くヒアリングし、蓄積しているM&A専門会社もありますので、顧問先のベンチャー企業がそれなりの確度で譲渡を検討されているならば、それを前提にアドバイスされてはいかがでしょうか。

M&A情報誌「SMART」2017年10月号の記事を基に再構成
編集:M&A Online編集部

M&A Online編集部

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