M&Aで分割支払いはできますか?

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M&Aで分割払いはできますか?

将来への不安は極力、排除すべきである

中小企業のM&Aでは、「一括払い」で成功報酬を支払う(着手金を除く)のが原則です。というのもM&Aは投資ですから、どのくらいの期間で回収できるか、あるいは将来どのくらいの利益をもらたらすのか、といった投資効率の観点から買収価額を評価しているため、分割払いはなじまないのです。

とはいえ、買い手の立場としては、投資のリスクが少なからず伴いますので、分割払いなど支出を先送りにしたいという思いもあるでしょう。

具体的な方法としては、譲渡代金の一部である退職金を一定の引継ぎ期間(通常数ヶ月から1年程度)の後に支払う方法や、株式を初回70%、2回目30%というように、段階的に株式を取得する方法などがあります。

この方法は、時期や金額などの支払条件をきちんと定めれば、契約上の問題はありません。しかし、事業環境の変化などで買収先の業績が落ちたとしても、契約書の記載どおりに分割払いを実行しなければなりません。

また、最初に過半数以上の株式を取得してから、後で残りを取得する段階的買収は、将来の買収価額をきちんと決めておかないと、後々のトラブルになりますので注意が必要です。

アーンアウト条項とは?

一方で、ベンチャー企業などのM&Aで使用される事例が出てきた「アーンアウト(条項)」という分割払いのスキームがあります。

売り手企業の成長スピードが早く、M&A成立後に会社がすごく儲けを出すようになった場合、売り手は「追加でもう少しください」とは言えません。そこで対価の一部を買収後の指標にもとづいて支払う、という内容の条項を契約書に入れるのです。

アーンアウト(条項)のメリットは、将来の業績に不確実性がある買収先に対し、過大な投資をしてしまうリスクを回避できることです。

売主側は売却後も引き続き経営に関与することになりますが、当初の想定より多くのキャッシュを手にする可能性が生まれるため、M&A後も業績を向上させようというモチベーションを与えることができます。

とはいえ、事業には波があるものです。M&Aで良い買い手となるためには、余力も必要です。身の丈に合った買収を心がけましょう。

文:M&A Online編集部

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