Q:「売りたくても売れないタイミングが来るよ!」
  と言われましたが、本当にそうなのですか?

 半導体関連の製造業を営んでいます。創業来25年、特殊なオーダーにも応えられる高い技術力を軸に、お取引先から多くの受注をいただいてきました。利益も出しており、財務状態は健全です。私はまだ体力、気力共に充実していますので、これから10 年くらいかけてさらに会社を磨き上げ、70歳を迎えたら会社を譲渡して引退しようと考えております。

 ただ、知り合いのコンサルタントにその話をしたところ、「10 年も待っていたら経済環境が変わって、売りたくても売れなくなってしまうし、引退もしづらくなるよ!」と指摘されました。

 取引も順調ですし、10年後に譲渡してもまったく問題ないと思うのですが、そんなことがあるのでしょうか?

(愛知県 製造業 K・T さん)

A:会社の業績やご自身の年齢だけでなく、
  M&A の市場動向や日本の人口構造も考慮して
  引退時期を決めるべきでしょう。

 社長の引退時期について、会社の業績もよく、ご相談者の体力・気力が充実されている中で、引退を急かされるようなご指摘をいただいても、なかなかピンときませんよね。お気持ちはよくわかります。

 その一方で、トップの引退を考えるに当たり、今後の経済環境をまったく考えなくてよいかと問われると、決してそんなことはありません。よい買い手を見つけて会社や従業員達を託すこと、またM&Aにおける譲渡価額などの条件を考えるならば、引退時期は自分の主観や都合だけで考えるのではなく、好条件で譲渡できる最適なタイミングを客観的に検討する必要があると思います。