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法律・マネー

キャッシュ・アウトにおける会社法改正

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※画像はイメージです

~キャッシュ・アウトにおける会社法改正~

Q:

 当社は、株式譲渡制限規定のある非公開会社です。代表取締役である私が90%の株式を保有していますが、残り10%を創業時の役員が保有しています。

 当社取締役を退任するにもかかわらず、株式を手放さない者から強制的に株式を取得する、いわゆるキャッシュ・アウトをしたいと考えていますが、どのような方法があるでしょうか。

 また、キャッシュ・アウトの制度は改正があったとき聞きましたが、具体的にはどのような改正があったのでしょうか。

A:

1.キャッシュ・アウトとは?

 平成27年5月1日施行の平成26年会社法改正(以下「本改正」といいます。)において、大きな柱の一つとして、キャッシュ・アウトに関する規律の見直しがあります。

 キャッシュ・アウトとは、現金を対価として少数株主を強制的に企業から退出させる(少数株主排除)ことであり、スクイーズ・アウトとも呼ばれます。

 キャッシュ・アウトの主な活用法としては、上場企業の非上場化があります。マネジメント・バイアウトなど、対象上場企業を買受先の完全子会社とするための買収前提として行われることが多いです。

 但し、本事例のように、上場企業に限らず、株式上場を目指す非上場のベンチャー企業において、取締役兼少数株主の創業メンバーとオーナー株主(70%~90%超の株式を保有)兼代表取締役との間に軋轢が生じ、オーナー株主が、他の創業メンバーの株式を取得したいと考えることが間々あります。

 その際、当該株主との間の交渉で任意取得できれば問題ありませんが、概ね企業の業績が好調時にこそ、このような軋轢が生じることが少なく無く、取締役は退任するものの、株式は手放さないというケースもあります。

 そのような場合に、非上場企業においても、キャッシュ・アウト制度を検討・利用することがあります。

 キャッシュ・アウトの制度は、いくつかの手法がありますが、本改正前においては、税制上の理由などにより、主に全部取得条項付種類株式(以下「全部取得種類株式」といいます。)を用いて行われてきたと考えます。

 しかし、本改正において、全部取得種類株式を用いてキャッシュ・アウトをする場合の手続の改正並びに株式等売渡請求(以下「売渡請求」という。)制度が創設されました。

2.本改正前~全部取得条項付種類株式
  用いたキャッシュ・アウト制度の概要~

 本改正前において、キャッシュ・アウトを実施したい株式会社(以下「当該会社」といいます。)が、全部取得種類株式を用いて行う場合、一般的に株主総会で必要となる決議は以下の(1)~(3)です。これらは同一の株主総会で一括して決議をすることが多いです。

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