創業数年のベンチャー企業の若手経営者からM&Aの相談が…… 税理士はどんなアドバイスができますか?

東京都内、渋谷や六本木を中心に多くのベンチャー企業の顧問税理士を務めています。最近、創業2~5年くらいの若手経営者の数名から、M&Aについて相談を受ける機会がありました。それも買収側ではなく、立ち上げ間もない自社の譲渡を検討していると言うのです。

私からすると、ちょうど業績が安定し、これからもっと上を目指していくべきではないかと思ってしまうのですが、若い人たちは昔に比べてドライなのかもしれないな、とも感じています。確かに、大企業がベンチャー企業を高い価格で、ときには赤字企業でも数億円で買収した、といったニュースを目にします。こういったベンチャー企業の譲渡について、どのように考え、アドバイスをすればよいのでしょうか?(東京都 税理士 S・I さん)

買収企業側がベンチャー企業に成長性や相乗効果を見いだせば、好条件のM&Aが成立する可能性があります。ご相談者様のおっしゃる通り、例えばIT系のベンチャー企業が驚くような高値で買収されるニュースをときどき目にします。私も驚きますし、知り合いの若手経営者の方々からも「うらやましい!」「ベンチャー企業に、どうしてそんなに高い買収金額がつくの? 元はとれるの?」といった声が聞かれます。

一般的に、M&Aにおける買収側の企業は、譲渡企業の過去の実績を見て、その実力、例えば、安定した収益(キャッシュフロー)を生み出すことができそうか等を検討します。その半面、創業間もない企業は過去実績が少なく、リスクが読めないために敬遠されがちです。