実際にあったM&Aの現場から参考になりそうな事例を紹介するシリーズ。今回は、「赤字でも売れるのか?」というご質問のケースを取り上げてみます。

Q:赤字企業でも譲渡できるか?
できれば社員をクビにせず引き継いでもらいたい。

大阪で運送業を営んでいます。特殊な商品を扱うメーカーから委託され、運搬車両もそれに対応した特殊なものを揃えてきました。しかし一昨年、依頼主のメーカーが売掛金を残したまま倒産してしまいました。当社の売上はそのメーカーに依存してしており、別の販路へ対応しようにも難しく、当社も赤字になってしまいました。

顧問税理士からは、社員や車両などの資産はあるのだから、身請けしてくれる別会社へ会社を譲渡してはどうかというアドバイスをもらいましたが、赤字会社に興味を示す会社はあるでしょうか?

譲渡するなら、従業員はできれば全員引き受けてもらいたいと願っております。
( 大阪府 運送業 D・Aさん)

A:赤字でもM&Aの可能性はあります。
セールスポイントとなる自社の強みは何か確認しましょう。

結論から申し上げると、業績不振であっても譲渡できない、お相手が全く見つからない、ということはありません。買い手企業の視点からすると、やはり業績の良い企業を望まれる方が多いのが実情ですが、赤字企業が譲渡される例もあります。

具体的にどんな理由や背景があったのか? 実際に赤字で売却された中小企業の事例を2つご紹介します。