民営だからこそ再起できる!

空港の基本機能である航空便の就航は一応の復旧を見た。だが、世界をつなぐ東北の空の拠点としての多様な機能は十全に満たされているとは言いがたい。そのため、空港運営の主体となっていた宮城県は2011年末、東日本大震災からの完全復旧と空港の収益向上の打開策・突破口として、民営化の方針を打ち出した。第三セクターが運営する仙台空港ビルのほか、仙台エアカーゴターミナル、仙台空港鉄道の3事業と、国土交通省が行う滑走路等の維持管理や着陸料の収受等の事業の管理・運営を一元化し、民間企業に委託することで、仙台国際空港の活性化・飛翔を狙ったのである。

国の管理運営のもと設立された空港が、特定の地理的範囲や事業範囲において、事業者が免許や契約によって独占的な営業権を与えられて行われるコンセッション方式で民営化されるのは、日本でも初めての試みだった。

宮城県と国交省の方針を受けて、いくつかの企業・企業連合が手を上げた。東急<9005>、前田建設工業<1824>、豊田通商<8015>の企業連合のほか、三菱商事やイオン、楽天、三菱地所なども企業連合を組織して応募した。

最終的に託されたのは東急、前田建設工業、豊田通商の企業連合だった。これら3社は共同で、特定目的会社として仙台国際空港株式会社を設立する。そして2016年4〜6月にかけて、仙台空港ビル、仙台エアポートサービスを吸収合併し、2016年7月に完全民営化を果たす。正式な呼称として、仙台国際空港の名が使われることになった。