中小企業の決算書においては、貸借対照表の簿価は通常取得原価がベースとなっている。貸借対照表の資産の本質は損益計算書を通じて費用化されるものであると言える。

企業における資金は人間の血液と同じで、企業を資金循環の観点から見ると、資産は回転させることで収益を生み、回しぬくことで経費となって財務状態は健全化する。

企業の体内には資金が常に循環しており、これが途切れた時に企業は倒産する。資金構造を適切な形に保つことは、人間では血流が正常に流れているときに元気が出るのと一緒で、企業活動も活発で効率的な動きにつながる。

 実質純資産の有無

貸借対照表は、一般に表の左側が資産であり、右側が負債でその差額が資本(純資産)である。資産勘定は上から順番に現金化しやすい順番に並んでおり、流動資産は固定資産に比較して換金しやすい勘定科目が配列されている。

資本(純資産)とは当該企業の資本金+過去の税金及び配当控除後の純利益金額の累計額である。貸借は一致するので、資本(純資産)とは、資産と負債の差額であり、かつ損益計算書上の利益との関連を示す勘定科目でもあるが、一般に総資産に占める純資産が大きいほど財務状態が良いとされる。

金融機関が融資を検討する際にも貸借対照表の資本(純資産)に注目するが、実質的に資産があるかを時価等で判断した結果、純資産がある(資産超過)か、そうでないか(債務超過)を見極めている。