戦列に加わった顔ぶれをみていきたい。
手始めは2011年3月、国際貨物輸送を手がけるジェイティービーエアカーゴの買収だ。親会社のジェイティービー(現JTB)から全株式を47億円で取得し、三井倉庫エアカーゴに改称した。翌2012年7月、同社はトヨタ自動車の物流子会社、TASエクスプレスと合併し、三井倉庫エクスプレスとして再スタートした。
三井倉庫ロジスティクスの旧社名は三洋電機ロジスティクス。2012年4月に全株式を242億円で取得した...
ソフトバンクグループのM&A戦略が大きな曲がり角を迎えている。いや、それどころか事業拡大のためのM&Aから手を引くそぶりさえみせているという。前回の「M&Aアーカイブス」(2016年12月23日)掲載以降に起こった、同社のM&A戦略を追う。
江戸時代に大阪・道修町で産声を上げた武田薬品工業は、数々のM&Aによって成長し、フランス人社長が率いる世界企業となった。日本では過去最高額となる約6兆8000億円を投じるアイルランドの製薬会社シャイア―の買収にも自信たっぷりだ。
ラオックスが大きく経営の舵を切る。これまでは中国人観光客向け免税品の売上高が全体の75%を占めていたが、3年後にはこの比率を37%ほどに引き下げる。免税品以外の事業の売り上げを伸ばし実現する。同時に全体の売上高を3年間で2.5倍に高める。
日本通運がM&Aで新分野に挑戦している。国内最大手の日通も成長市場の宅配便で惨敗し、自社が得意とする法人輸送も国内外の物流会社から「侵略」を受けている。日進月歩の物流業界で生き残り、競合他社を出し抜くにはスピードが必要。そのためのM&Aなのだ。