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経済産業省、「公正なM&Aの在り方に関する指針ー企業価値 の向上と株主利益の確保に向けてー」を策定

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 2019年6月18日、同省が2007年に策定した「企業価値の向上及び公正な手続確保のための経営者による企業買収(MBO)に関する指針」を全面改訂し、「公正なM&Aの在り方に関する指針一企業価値の向上と株主利益の確保に向けてー」(「本指針」)を策定しました。
 本指針は、「公正なM&Aの在り方に関する研究会」(座長:神田秀樹学習院大学大学院法務研究科教授)における議論等を踏まえて、MBOに加えて新たに支配株主による従属会社の買収も対象に追加した上で、企業価値の向上と株主利益の確保の観点から我が国企業社会において共有されるべき公正なM&Aの在り方として、原則論を含めた考え方の整理と、その考え方に基づいた実務上の対応について改めて提示するものです。
 また、本指針については、2019年5月14日から2019年6月12日に実施されたパブリックコメントを踏まえて、特別委員会の委員の独立性に関し、金融商品取引所に独立役員として届け出られている社外取締役や社外監査役であっても当該M&Aに関する独立性を有していない場合があることの明確化、第三者評価機関の独立性に関し、当該第三者評価機関が買収者に対して融資以外の方法による資金提供を行う場合にも独立性に対する懸念が大きくなることの明確化等について、2019年4月19日に公表された「公正なM&Aの在り方に関する指針(案)」からの修正が行われています。
 今後のM&A実務においては、同日に公表されたパブリックコメントの結果とあわせて、本指針に留意する必要があります。

本指針の概要等については、CORPORATE NEWSLETTER 2019年7月号(Vol.28)もご参照ください。

パートナー 大石 篤史
アソシエイト 川本 健

森・濱田松本法律事務所 Client Alert 2019年8月号 vol.68より転載

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