いきなりステーキのペッパーフードサービス<3053>は、2020年12月期第3四半期の営業損失が37億8,600万円、純損失が33億400万円となりました。ペッパーランチ事業の売却益73億2,000万円を計上したものの、黒字化はできませんでした。依然として2億4,600万円の債務超過に陥っています。

アメリカの連結子会社Kuni's Corporationが倒産し、国内でのいきなりステーキで生き残りをかけたペッパーフードサービスはかつての栄光を取り戻すことができるのでしょうか。この記事では以下の情報が得られます。

・ペッパーフードサービスの業績
・店舗数の推移

今期は38億5,700万円の純損失で着地

いきなりステーキ
テイクアウトにも注力中

2020年の四半期ごとの業績推移をみてみます。投資ファンドJ-STAR(千代田区)に売却したペッパーランチ事業の売却益を第3四半期に計上し、55億6,000万円まで膨らんでいた債務超過額を2億5,000万円まで圧縮することに成功しています。

■ペッパーフードサービス業績推移(単位:百万円)

2020年12月期第1四半期第2四半期第3四半期
売上高12,38418,46224,539
営業利益△949
△2,520△3,786
純利益△8,137△7,911△3,304
純資産△5,816△5,559
△246

債務超過の解消にまで至らなかったのは、大規模な退店を進めているため。第3四半期では退店に伴う減損損失を39億3,800万円計上しました。また、今後の更なる閉鎖を見込んで事業構造改善引当金20億円も特別損失として計上しています。ペッパーフードサービスは通期の純損失を38億5,700万円と予想しており、次の四半期で5億円程度の赤字を計上する見込みです。

過剰出店で新型コロナウイルス感染拡大前から既存店の売上急減に悩んでいたいきなりステーキは、コロナ禍に背中を押され、猛烈な勢いで退店しています。今年に入ってすでに139店舗を閉鎖。更に50店舗前後の退店を計画しています。

■いきなりステーキ店舗数

2019年12月2020年3月2020年6月2020年9月
店舗数493441396354

計画通りに進むと店舗数は300前後となります。

いきなりステーキは、2019年12月期の事業利益が前期比63.8%減の19億2,400万円となっていました。これは明らかに過剰出店によるもの。2017年末の店舗数が188、2018年末が397、2019年末が493と、2年間で300店舗以上も出店をしたのです。出店エリアの調査がおろそかになり、いきなりステーキ同士での顧客の奪い合いが起こりました。2019年は既存店の月次売上高が昨年対比70%を下回る状況が続いたのです。そのときのペッパーランチの月次売上が95%前後だったことを考えると、いきなりステーキの落ち込みは深刻でした。

店舗数を300まで抑えると、業績が好調だった2018年度の水準に戻ります。このときの既存店の月次売上は90%台をほぼキープしていました。