司法試験合格に必要な「論理的思考力」を高めるには、どのような勉強方法が役に立つのでしょうか?
それは、日頃の勉強で丸暗記に頼らないこと、「あてはめ」をしっかり行うことです。
たとえば過去問やロースクールの課題、予備校の答案練習を受けるとき、丸暗記した定義や論点をそのまま丸写しにするだけではいつまでも論理的思考は身につきません。
これまでに学んだ抽象的な議論がその課題においてどういった意味を持ち、どのような結果を導くのか、1つ1つ丁寧に「あてはめ」を行うことが大切です。昔から、抽象論ばかり大展開してあてはめが薄い答案は、評価されにくいでしょう。逆にしっかり考えてあてはめをできている答案は少ないので、採点者からみても光ります。
司法試験に合格すると、法曹としての人生が始まります。「法学部は文系学部だから、司法試験に理系的な思考は要らない」と考えるのは早計です。
「司法試験は抽象論と判例だけ覚えても、論理的思考力がないと合格できない試験」それを常に意識しながら日々勉強を続けてみてください。
次回は、司法試験に短期合格するための「コツ」をご紹介します。
文:福谷陽子(法律ライター)
今回は、公認会計士試験の攻略法をみていく。現行の会計士試験には、「短答式試験」と「論文式試験」があるが、合格するには同じアプローチではだめだ。