公認会計士になるための「勉強法」というのは、人それぞれである。本コラムでは、31歳で働きながら公認会計士を目指した筆者の独断と偏見による試験合格に役立つ勉強法を書いていきたい。

今回のテーマは、「公認会計士試験を受験をしてよかったこと」。会計士になったことはもちろんだが、受験勉強の過程においても、得るものは大きかった。

ビジネス書が苦なく読めるようになる

筆者は「会計士受験生」になるまで、いわゆる「ビジネス書」と呼ばれているような書籍の内容にはほとんど興味がなく、経済や法律の話も疎かった。つまり、社会全体のことや経済活動というようなものに、ほとんど興味がなかった。しかし、受験勉強を通して、社会や経済に興味を持つようになった。

そんな筆者にとって一番よかったことは、どんな分野の「ビジネス書」でも読めるようになったことだと思っている。そして、以前よりも興味の幅が広がった。様々な分野の本が読めるようになり、その分野では素人ではあるが、世界が広がったと思っている。

「自分が知らないこと」が多々、登場するのが実務の世界である。むしろ、「自分が詳しく知っていること」だけで解決することは少ないだろう。自分が知らないことに出会ったとしても、本を読む・調べる・理解する・当てはめる、ということができるようになった。それらは全て、受験勉強の知識の「基礎」があったからだと思っている。

「経験」から学ぶことの大切さ

また、受験をする過程で、様々なことを考える機会を得た。それは「戦略的な勉強の仕方」や、「生活面での工夫」、「目標の立て方」などである。それから、受験勉強をしなければ出会えなかった人たちとの出会いも大きい。これらは全て、受験勉強をしなかったら決して得ることができなかった貴重な「経験」であったと考えている。

公認会計士になったら、周囲は公認会計士だらけなので、ライバルが受験生から公認会計士になる。公認会計士という大前提がある上で、更にそこから、自分の強みになる部分を探していかなければならない。

専門分野の基礎を学ぶ

会計士試験の内容は、科目によっては「大学院レベル」と言われているが、会計や経営学に至っては、意識の高いビジネスマンなら誰でも知っているレベルだと思っている。当然、「公認会計士」となったからには、そこからさらに勉強を進めないと、活躍できない。

合格後、どの分野を自分の専門分野とするかは人それぞれだが、会計士試験の科目は、その「基礎」を与えてくれる内容だと思っている。つまり、どの分野の専門家になるにしても、その「基礎」は十分、受験勉強で身につけることができる。受験勉強は決して無駄にならないので、ぜひ頑張って欲しい。

文:細田聖子(公認会計士・税理士)