公認会計士になるための「勉強法」というのは、人それぞれである。本コラムでは、31歳で働きながら公認会計士を目指した筆者の独断と偏見による試験合格に役立つ勉強法を書いていきたい。今回は、論文式試験の科目である「租税法」について解説していく。

「租税法」は論文式のみ

「租税法」は、文字通り”税金”に関する科目である。公認会計士試験の「租税法」の内容は、「法人税法」「消費税法」「所得税法」である。

公認会計士試験合格後、公認会計士に登録するためには、修了考査という試験を受けなければならないが、修了考査における租税法は、上記3つの税目のほか、相続税や土地の評価や国際課税なども試験範囲に入ってくる。

公認会計士試験の「租税法」の特徴

「租税法」は司法試験の選択科目にもある通り、法律科目としての側面もあるが、公認会計士試験においては、6~7割が計算問題であり、3~4割が記述問題である。

その出題範囲は、法人税法が5~6割、消費税法が2~3割、所得税法が2割程度の配分になっている。ところで税理士試験科目の「法人税法」や「消費税法」との違いは何だろうか。税理士試験が「中小企業」を中心に出題されるのに対して、公認会計士試験は「大企業」が中心であるという特徴がある。

(参考)各種資格試験との相関図の記事はこちら

筆者作成(再掲)

出題範囲の広い「租税法」の勉強法

「租税法」の出題範囲は非常に広い。法人税法だけでもかなりのボリュームになる。まずは法人税法の計算問題が解けるようにならなければ、勝負できないと言えるだろう。これは繰り返し問題を解いていくしかない。加えて所得税と消費税の計算問題も、最低限はできるようになりたい。

 「租税法」は計算問題でも暗記をすることが多い。何桁まで計算するのか、どこで切り上げるのか、或いは切り下げるのか、など細かく決まっているので、それらを全て覚えることが必要になってくる。また論述問題の対策として、論点整理なども最低限は押さえておきたい。

現場で考え、白紙で出さない

全ての科目に言えることであるが、論述式の問題は白紙で出してはいけない。公認会計士試験は加点式の試験である。白紙で出したらゼロ点であるが、何か書けば加点される可能性がある。 

筆者の受験生時代のノートより。「死んでも白紙で出さない。」と書いている。

また、現場で考えるということも重要である。知っている問題が出題されるとは限らない。現場で考えさせる問題も多く出題される。知らなくても、わからなくても、自分の持っている知識を総動員し、現場で考え、どうにか書き上げるという力も必要になってくる。 

「租税法」は、論文式試験のみの科目であるため、勉強時間がなかなか取れないかもしれない。しかし、「租税法」はやればやるだけ、点数が取れる科目でもある。ぜひ、気合を入れてもうひとふんばり頑張って欲しい。

筆者の受験生時代のノートより。論文式試験の本番に対する気合(?)のコメント。現場で考えて書く。

筆者の場合(ご参考)

筆者は論文式試験を一回しか受験していないこともあり、「租税法」とのつきあいは短かったと思う。しかも暗記が苦手だったので、「租税法」は苦手科目だった。合格後もいまだ深く勉強する機会がないのが残念であるが、租税法の判例などは実務でも役立ち、非常に興味深いものが多い。法人税や消費税の計算など、実務でそのまま役立つことばかりである。

文:細田 聖子(公認会計士・税理士)

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