北陸・福井県の“ご当地銀行”は県内唯一の地銀となる福井銀行である。本店を置く同じ福井市内にはもう1つ、第二地銀の福邦銀行がある。福邦銀行は5月をめどに福井銀行との資本提携を目指している。今年1月に両行は「Fプロジェクト」と名づけた推進委員会を設置し、具体的な作業を進めている。福井銀行が福邦銀行の子会社化に踏み切る可能性も取りざたされる。苦境にある地銀の経営統合の新しいカタチを示す事例となるか、注目が集まっている。
福井銀行の創立は明治1899年12月、開業は翌1900年1月だった...
香川県を代表する金融機関である百十四銀行。その源流は行名から想像されるとおり、第百十四国立銀行である。設立は1878年。明治維新後、国立銀行条例が制定されたのが1872年であり、以後1879年までに全国で153の国立銀行が設立された。
東京・大阪などの主要支店で「本店岡山市」と明記している中国銀行。岡山県や隣県の中小金融機関のM&Aを続けて成長してきた第一合同銀行と山陽銀行が合併し、1930年に誕生した。その背景には、地元の有力財閥の重鎮・大原孫三郎の存在があった。
自己資本比率は16%を超え、銀行ランキング調査でも健全性の高さが際立つ山口銀行。その源流は1878年に創立した第百十国立銀行である。創立当初の本店所在地は山口市。だが、2年後には下関に本拠を移し、百十銀行、山口銀行として成長していく。
大分銀行は1892年12月に設立された。その後、大分貯金銀行、豊岡共立貯蓄銀行、豊岡実業銀行、別府銀行などを合併し、地域金融機関としての基盤を確固たるものとしたのは、1927年、二十三銀行を合併したことによるといっていいだろう。