日本各地の「地銀」のルーツをたどってみよう。そのM&A=合従連衡の歴史をひも解けば、銀行や金融経済の成り立ちはもちろん、日本の伝統産業、商業の集積の移り変わり、各都道府県内にある市町村の歴史の“格”の変遷なども見えてくる。“ご当地銀行”の合従連衡史の23回目は、埼玉県である。
1945年の終戦まで、国は戦費の調達面から銀行を集約する一県一行主義をとっていた。その政策が1949年には改変され、以後5年ほどの間に12にのぼる地方銀行が誕生した...
大正期に設立された鳥取貯蓄銀行を源流とする鳥取銀行のキャッチコピーは、「青い鳥の銀行です」。だが、単純に地域住民・企業、自治体に幸せを運べているかとなると、そうともいえない。鳥取県のトップバンクもまた、地域金融の再編の波に揉まれ続けている。
佐賀県のトップバンクは1955年創立の佐賀銀行。その創立は佐賀興業銀行と佐賀中央銀行の合併によって誕生したもので、この両行の歴史をたどると同行の合従連衡の実情を垣間見ることができる。その始まりは1882年創立の伊万里銀行にさかのぼる。
ご当地銀行の合従連衡史の6回目は、宮崎県。『夢に遭いにいこう』。この楽曲をテレビCMなどに活用した宮崎銀行の歴史は、イメージソングさながらにすっきりとし、合併や買収などがほとんどなく、県民に愛されて創業し、地歩を固めてきた。