日本各地の「地銀」のルーツをたどってみよう。そのM&A=合従連衡の歴史をひも解けば、銀行や金融経済の成り立ちはもちろん、日本の伝統産業、商業の集積の移り変わり、各都道府県内にある市町村の歴史の“格”の変遷なども見えてくる。“ご当地銀行”の合従連衡史の18回目は、山口県。
自己資本比率は16%を超え、各種の銀行ランキング調査においても健全性の高さが際立つ山口銀行。その源流は1878年に創立した第百十国立銀行である。創立当初の本店は山口県の県庁所在地である山口市にあった...
「都道府県魅力度ランキング」では6年連続最下位で、一見するとパッとしない茨城県。常陽銀行は、その茨城県内のトップ地銀として圧倒的な存在感を持つ。その特徴は十分には伝わっていないが、沿革・歴史を見ると豪快ともいえるM&Aを繰り返してきた。
全国の地銀には通称“ナンバーバンク”と呼ばれる金融機関がある。新潟の第四銀行、長野の八十二銀行、岐阜の十六銀行、三重の百五銀行、香川の百十四銀行、長崎の十八銀行、そして明治11年、宮城で営業を開始した第七十七国立銀行が源流の七十七銀行だ。
日本各地の「地銀」のルーツをたどってみよう。そのM&A―合従連衡の歴史をひも解けば、銀行や金融経済の成り立ち、日本の伝統産業、商業の集積の移り変わりなども見えてくる。第1回は「北海道」。北の大地には、北海道銀行と呼ばれる組織が2つあった。