日本各地の「地銀」のルーツをたどってみよう。そのM&A=合従連衡の歴史をひも解けば、銀行や金融経済の成り立ちはもちろん、日本の伝統産業、商業の集積の移り変わり、各都道府県内にある市町村の歴史の“格”の変遷なども見えてくる。“ご当地銀行”の合従連衡史の10回目は、大分県。
大分銀行(略称:大銀)は1892年12月に設立された。その後、1918年に青莚銀行と柳浦銀行を合併し、1921年には大分貯金銀行、豊岡共立貯蓄銀行、豊岡実業銀行、萩原銀行、豊後銀行を合併している。豊岡とは大分市の北、現在の大分県日出町の一角のことである...