日本各地の「地銀」のルーツをたどってみよう。そのM&A=合従連衡の歴史をひも解けば、銀行や金融経済の成り立ちはもちろん、日本の伝統産業、商業集積の移り変わり、各都道府県内にある市町村の歴史の“格”の変遷なども見えてくる。“ご当地銀行”の合従連衡史の17回目は、茨城県。
こういっては失礼だが、茨城県は尖った特徴に欠ける県として知られている。民間シンクタンクのブランド総合研究所が発表する「都道府県魅力度ランキング」では、2018年までで6年連続最下位で、パッとしない...
福岡県内には現在、福岡、筑邦、西日本シティ、北九州と4つの地方銀行があり、また、ふくおかフィナンシャルグループ(FG)、九州FG、西日本FGと金融統合を重ねてきた。そのなかで、無尽出身の西日本シティ銀行の歴史を振り返ってみる。
熊本県の地銀・肥後銀行は預金は4兆7000億円、貸出金は3兆5000億円(2018年3月期)。県内企業のメーンバンク採用率は過半数を超える、熊本金融界のガリバー的存在である。士族の強い土地柄の国立銀行として誕生した。