日本各地の「地銀」のルーツをたどってみよう。そのM&A=合従連衡の歴史をひも解けば、銀行や金融経済の成り立ちはもちろん、日本の伝統産業、商業の集積の移り変わり、各都道府県内にある市町村の歴史の“格”の変遷なども見えてくる。“ご当地銀行”の合従連衡史の16回目は福岡県。

福岡県内には現在、福岡銀行、筑邦銀行、西日本シティ銀行、北九州銀行と4つの地方銀行がある。と同時に、各行はふくおかフィナンシャルグループ(FG)<8354>、九州FG<7180>、西日本FG<7189>と九州圏内で金融統合を重ね、九州金融界の牽引役を果たしてきた。また、北九州銀行は山口FG<8418>の傘下に入り、福岡県でも特異性のある地盤を固めている。

そのなかで、西日本シティ銀行の歴史を振り返ってみたい。同社ホームページを見ると、西日本シティ銀行は次のようなM&Aを経て今日にいたっている。

西日本シティ銀行の歴史

1924年 8月福岡無尽を設立
1944年 12月西日本無尽を創立
1951年 10月相互銀行法の施行に伴い、西日本無尽は西日本相互銀行に、福岡無尽は福岡相互銀行とそれぞれ商号変更
1972年 5月福岡相互銀行が福岡県第一信用組合を合併
1973年 1月 西日本相互銀行が筑紫中央信用組合と西田川信用金庫を合併
1973年 2月福岡相互銀行が小郡信用組合を合併
1974年 2月福岡相互銀行が筑後信用組合を合併
1984年 4月西日本相互銀行が高千穂相互銀行を合併し、西日本銀行に商号変更
1989年 2月福岡相互銀行が普通銀行に転換し、福岡シティ銀行に商号変更
2001年 12月  福岡シティ銀行が長崎銀行を子会社化
2004年 10月西日本銀行と福岡シティ銀行が合併し、商号を西日本シティ銀行とする
2009年 11月長崎銀行の有価証券投資事業を会社分割により承継
2010年 5月西日本シティTT証券株式会社の開業に伴い、第三者割当増資を引き受け、同社を子会社化
2014年 12月長崎銀行を株式交換により完全子会社化
2015年 2月西日本信用保証を株式交換により完全子会社化
2016年 10月株式会社西日本FGを設立、西日本シティ銀行が西日本FGの完全子会社となる

西日本シティ銀行ホームページ「沿革」をもとに作成

一言でいうと、「福岡無尽と西日本無尽という2つの無尽会社が相互銀行に転換して合併し、九州北部の他の相互銀行や信用組合など金融機関とのM&Aを重ねるとともに普通銀行に転換し、その営業規模を拡大していった」ということになる。