中国、アジア、欧州がけん引役に

 2018年3月期における北米事業の売上高予想は98億円(2017年3月期実績は116億円)と、期初計画を40億円下方修正。ただ、北米を含む海外事業の総売上高は25%増の363億円を見込む。中国、東南アジア、欧州での大幅増が全体を押し上げる格好で、海外比率も14%(前期11%)に高まる。

 世界的な食品・飲料メーカーの米ペプシコとの資本・業務提携で業界を驚かせたのは2009年。カルビーはペプシコの子会社フリトレー・グローバル・インベストメント(オランダ)を通じて20%の出資を受け入れる一方、日本におけるペプシコの全額出資子会社ジャパンフリトレー(茨城県古河市)を買収した。買収金額は明らかでないが、カルビーにとって大掛かりなM&Aの第1号でもあった。

 ジャパンフリトレーが得意とするコーン系スナック分野での品ぞろえを強化するのが狙い。ジャパンフリトレーは1957年設立で、国内最初にポップコーンを製造販売したことで知られ、1990年にペプシコが完全傘下に収めていた。

 ペプシコとの連携は2013年4月から本格化。米子会社のカルビーノースアメリカで「Jagabee」を生産し、北米でペプシコは自社ブランドで販売を始めた。こうしたタイミングで打ち出したのが2019年3月期までに北米事業全体で売上高500億円という目標だった。

M&Aの取り組みなど
1970年 カルビーアメリカを設立
2006年 米RDオフェットと合弁で、RDOカルビーフーズ(現カルビーノースアメリカ)を設立
菓子パン製造のタワーベーカリー(埼玉県越谷市)の株式80%を取得
2009年 米ペプシコと資本業務提携。これに伴い、ペプシコがカルビーに20%出資
カルビーがペプシコの日本子会社「ジャパンフリトレー」を買収
2010年 カルビー湖南(滋賀県湖南市)を吸収合併
2012年 カルビーアメリカのスナック事業をRDOカルビーフーズに統合し、カルビーノースアメリカを設立
2014年 水産品加工などのカルビー食品(広島県廿日市市)を吸収合併
2015年 シンガポールの販売代理店「モウセンマーケティング」の株式51%を取得
2017年 カルビーノースアメリカを完全子会社化

 カルビーは1970年に進出した米国をはじめ、中国、香港、台湾、韓国、タイ、フィリピン、シンガポール、インドネシア、豪州、英国の11カ国・地域で事業展開する。1990年代からアジアでの現地法人設立が相次ぎ、2015年に英国、スペイン(今年4月解散)、2016年には豪州に進出。また、2015年には、シンガポールで50年以上にわたって販売代理店を務める「モウセンマーケティング」の株式51%を取得して子会社した。

 北米以外で、2018年3月期の地域別の売上高予想は中国、香港、台湾の中華圏101億円、韓国55億円、アジア・豪州93億円、欧州15億円。なかでも中華圏向けは今年から中国で人気のシリアル食品「フルグラ」を販売開始したことにより、倍増の勢いだ。アジア・豪州でも60%超の伸びを見込む。