【財務分析】この5年ほどは順調に業績を伸ばす

 次に、同社の財務をひも解いていく。

バンダイナムコの財務情報

 2010年、2011年は売上・利益とも厳しい状況が続いたが、その後は損益、資産面とも回復基調に乗っている。

 主要セグメントは3つで、①トイホビー事業、②ネットワークエンターテインメント事業、③映像音楽プロデュース事業、その他事業となっている。

 ①のトイホビー事業は、ガンプラや仮面ライダーなどのグッズは前年度を上回る売上を見せたものの、去年、空前のブームを巻き起こし、対ポケモンとして挙げられた「妖怪ウォッチ」の売上減の影響を受け、売上高193,229百万円(前年度比6.4%減)となった。

 ②のネットワークエンターテインメント事業は、スマホアプリの継続的ヒットにより、好調を見せている。主力製品としては、「ドラゴンボールZ ドッカンバトル」や「ワンピース トレジャークルーズ」などの海外展開も行っているものや「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」などの国内主力タイトルが善戦し、売上高380,273百万円(前年度比18.5%増)となった。

 ③映像音楽プロデュース事業は、「ラブライブ!」や「ガールズ&パンツァー」シリーズを中心に映像コンテンツと音楽コンテンツを結びつけているが、売上高56,290百万円(前期比8.3%増)となった。

【株価】2017年は緩やかに上昇

 長期的に見れば、株価は緩やかに上昇し、直近は3,850円前後で推移している。

【まとめ】IPを軸に戦略を進化させる

 バンダイナムコホールディングスの中期経営計画においては、事業戦略として「IP軸戦略の進化」を挙げている。IPを軸とした戦略はグループ最大の強みでもある。「それをさらに強固なものとし、事業戦略、エリア戦略、機能戦略の3つの重点戦略を推進する」としている。

 テクノロジーの進化に伴い、コンテンツを活躍させることができる領域が拡大しており、バンダイナムコホールディングスは2017年7月14日、世界最先端の技術を駆使したVRアクティビティ施設、「VR ZONE Shinjuku」を期間限定で開催する見通し。同社のIPを使用したもの以外にも、「ヱヴァンゲリオン」シリーズや任天堂の「マリオカート」なども含まれており、その分野の先駆者としての立ち位置も期待できる。

 日本の大きな魅力の一つとしてのアニメ・ゲームカルチャーを支えるバンダイナムコホールディングスの躍進を今後とも応援していきたい。

 この記事は、企業の有価証券報告書などの開示資料、また新聞報道を基に、専門家の見解によってまとめたものです。

文:M&A Online編集部