次に、バンダイナムコの主なM&Aを見てみる。下表のとおり、基本的には自社傘下の上場株式の買い集め・非公開化がいくつか見受けられる。一方で、完全に外部に対する買収は、2009年3月に買収した株式会社ディースリーが挙げられる。

  当時、ゲームコンテンツ市場は日本において減少傾向にあるものの、欧米地域においては市場規模拡大が続くと考えられていた。ディースリーは「SIMPLEシリーズ」「SIMPLE100シリーズ」という名前の通り、シンプルで手軽に楽しむことができるカジュアルゲームに特化したゲーム制作会社であった。

 そのディースリーをバンダイナムコは前日終値に対し33.24%のプレミアムを見込む良い条件でのTOB株式公開買付け)を行い、約86.03%を取得。元々保有していた株式と合わせ、86.29%まで保有割合を高めた。取得価額は1239百万円だった。

バンダイナムコの沿革と主なM&A

年月内容
2005年5月  (株)バンダイ、(株)ナムコが経営統合を発表
2005年9月  (株)バンダイナムコホールディングス設立。東京証券取引所市場第一部上場
2006年1月 米国地域持株会社 NAMCO BANDAI Holdings(USA)を設立し傘下の事業会社を再編、株式交換により(株)バンダイロジパルを完全子会社化
2006年3月 (株)ナムコから施設運営事業を新設分割し、新生(株)ナムコ設立。日本国内のゲーム事業部を統合し(株)バンダイナムコゲームス設立
2006年6月 株式交換により(株)バンプレストを完全子会社化
2006年7月 NAMCO OPERATIONS EUROPE LTD.が英国で複合型ボウリング施設4店舗を取得
2006年9月 (株)バンダイが(株)シー・シー・ピーを子会社化。アミューズメントとキャラクターマーチャンダイジングが融合したナムコの大型施設「ナムコワンダーパーク ヒーローズベース」(神奈川県川崎市)オープン
2007年1月 欧州地域において地域持株会社NAMCO Holdings UK LTD.を設立し、事業会社の再編を実施
2007年3月 バンダイナムコホールディングスが、東映(株)、東映アニメーション(株)、(株)角川グループホールディングスとの資本・業務提携を強化
2007年5月 バンダイ、石森グループ、伊藤忠商事(株)が資本・業務提携。バンダイナムコホールディングスが(株)不二家の株式を取得
2008年1月 バンダイ、(株)ティー・ワイ・オー、(株)円谷プロダクションが資本・業務提携
2008年2月 株式交換によりバンダイビジュアル(株)、バンダイネットワークス(株)を完全子会社化。BANDAI SOUTH ASIA PTE.LTD. シンガポール設立
2009年3月 (株)エモーションの音楽事業を(株)ランティスに吸収分割し承継。サンスター文具(株)との資本業務提携に伴い、文具事業を行う(株)セイカを解散。(株)バンダイナムコゲームスが(株)ディースリーを子会社化
2013年10月 バンダイがサンスター文具を子会社化
2013年12月 体験型エンターテインメントミュージアム「東映ヒーローワールド」をオープン
2014年11月 正規版日本アニメコンテンツの海外向け動画配信などを行う(株)アニメコンソーシアムジャパンがバンダイナムコホールディングスなど複数社の出資により設立
2015年4月 (株)バンダイナムコライブクリエイティブが(株)グランドスラムを子会社化
2015年8月 ランティスが(株)ハイウェイスターを子会社化

M&A Online編集部作成