中成薬事業に500億-1000億円を投資

ツムラは2019年5月に2022年3月期を最終年とする中期経営計画を策定しており、その中で国内事業の戦略を「漢方医学の確立」、中国事業の戦略を「中国国民の健康への貢献」と定めた。そして、戦略実現のための具体的な課題としてあげたのが「中国における成長投資と事業基盤の構築」だった。 

さらに具体的な目標としてあげたのが4点。その一つが2022年3月期に、既存製品の中国での売上高を40億円にすること。二つめが中成薬の事業基盤構築のために500億-1000億円の投資を行うこと。 

三つめが2022年3月期に分析研究センターを稼働させ、生薬や中成薬の品質標準の確立を目指すこと。そして最後に2022年3月期から天津工場(津村盛実製薬有限公司)で日本向けエキス粉末の生産を始め、将来的には中国向け製剤の主要生産拠点とすることで、これら4つの課題を解決するために不可欠だったのが、盛実百草の子会社化だったわけだ。 

中国事業の拡充のほかに中期経営計画では「漢方市場の持続的拡大とプレゼンスの確立」「新技術を活用した生産性の向上」「理念経営による企業文化の醸成と多様な人財の開発」「漢方バリューチェーンを通じたSDGsの推進」の4つを掲げた。 

「漢方市場の持続的拡大とプレゼンスの確立」では高齢者関連領域、がん領域、女性関連領域を重点3領域と位置付け、集中的に活動することなどを、「新技術を活用した生産性の向上」では生薬選別作業の自動化や生産工程のロボット化などにより、効率化を進めることなどを課題とした。 

さらに「理念経営による企業文化の醸成と多様な人財の開発」や「漢方バリューチェーンを通じたSDGsの推進」でも2-3の課題を掲げており、社内外で幅広い活動を展開する姿勢を示している。 

そのうえで、数値目標として掲げたのが2022年3月期の業績で、同期の売上高を1350億円以上、営業利益を190億円以上と定めた。