川上の合板製造・木材加工はM&A一段落か

足元の業績はどうか。2020年3月期業績は売上高2.7%増の3684億円、営業利益2.7%増の51億円、最終利益31%増の27億円と、中期経営計画初年度の目標線をいずれも達成した。

売上高を部門別にみると、建材卸売3162億円(1.7%増)、合板製造・木材加工113億円(13.4%増)、建材小売376億円(8.4%増)、その他32億円(2.5%増)。建材卸売事業を牽引する中核子会社のジャパン建材は2847億円を売り上げる。非住宅の木造構造建築案件の掘り起こしにも注力中だ。

JKホールディングスは毎年のように1~2件前後のM&Aに取り組んできた。建材小売りの分野では従来に増してM&Aのギアを上げる構えだが、合板製造や木材加工といった建材流通の川上部分についてはほぼ一段落した。

柱や梁に使う構造用集成材の製造では2006年に秋田グルーラム(秋田県大館市)、2013年に宮盛(MIYAMORIに社名変更、秋田県五城目町)を子会社化。2020年4月には両社の合併でティンバラム(秋田県五城目町)を発足し、東日本最大級の集成材メーカーを標ぼうする。

JKホールディングスは1949年、合板の仕入れ・販売を目的に設立した丸吉商店に始まる。1958年には子会社を設け、合板製造に早くも乗り出した。現在のキーテック(東京都江東区)だ。

キーテックが70億円近くかけて昨春稼働した山梨工場は従来の南洋材に代えて100%国産材を使用。生産能力は月間5700立方メートルで、原木は近隣の都県から調達する。

1998年に丸吉は興国ハウジングと合併し、ジャパン建材に社名変更。2003年に東証1部に上場し、M&Aも本格的に始動した。2006年に持ち株会社制に移行したのに伴い、拍車がかかった。

「誤算」をバネに5000億円企業をどう実現?

M&Aで戦線拡大を進める中、「誤算」を味わったのは3年前のことだ。建材商社で業界4位の橋本総業ホールディングスと経営統合することで基本合意した。ところが、最終契約にいたらず、経営統合を断念し、業務提携に切り替えたのだ。

橋本総業はパイプや継手など管材類、トイレや浴室、給湯機器、キッチン設備など水回り機器を主力とし、事業に重複がなく、相互補完が期待できる組み合わせとみられた。経営統合が実現すれば、「5000億円企業」にリーチをかける手はずだったのだ。

JKホールディングスは時期を明示していないが、中長期目標に連結売上高「5000億円」を掲げる。「コロナ後」を見据えつつ、建材商社トップの同社が大型M&Aを再び模索することになれば、いやが上にも業界再編を促すだけに、その振る舞いが注目される。

本社ビル内に2007年、「木材・合板博物館」をオープンした

文:M&A Online編集部