新ブランドでFC加盟店獲得はできるか

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FC加盟店が業績を左右する(画像はイメージ Photo by PAKUTASO)

ワイエスフードは業績立て直しのため、新ブランドを立ち上げて関東圏で旗艦店を出店し、FC加盟を加速するとしています。出店場所やプロモーションも含めた、新店舗が命運を握っています。しかし、ワイエスフードは過去に新業態や新ブランドの立ち上げにチャレンジしましたが、上手くいっていません。2018年にちょい飲み需要に応え、高単価を狙った「ラーメン酒場 やまごや」、2019年に低価格帯の「やまごや」などをオープン。しかし、これらがFC加盟店の拡大に貢献することはありませんでした。

ワイエスフードが2,100万円の営業利益を出していた2015年3月期の店舗数は162。直営店が8店舗、FC店が112店舗でした。店舗数はこの水準が一つの目安となります。しかし、新型コロナウイルスの影響で既存のFC加盟店の廃業が加速しています。2021年6月末の段階で総店舗数は144。FC店は5店舗減少し、96店舗となりました。

こうした状況を鑑み、新規事業として立ち上げたのが店舗管理コンサルティングです。食の衛生管理手法であるHACCPの導入指導を、飲食・食品事業者向けに行うというもの。新型コロナウイルスによって、飲食店の衛生管理は徹底化が求められるようになりました。そうした時代に合わせたものと考えられます。

ワイエスフードは新事業の立ち上げで痛い目にあった経験があります。美容への進出です。2016年8月に日本美容研究所を設立。美容関連や健康食品のプライベートブランド商品の販売を開始しました。この年の10月には「東京ガールズコレクション北九州」に出店をしています。初年度の売上は200万円。営業損失は5,600万円となりました。翌期の売上高は1,200万円。営業損失は6,700万円と赤字幅が拡大します。この時点で棚卸資産の評価損3,600万円を計上しており、事業が計画通りに進まず、行き詰っていることが早くも鮮明になっていました。

2019年3月に子会社の株式の譲渡を行い、わずか3年で美容業界から撤退することとなったのです。

コンサルティング事業の立ち上げは、飲食という事業ドメインに合致し、新型コロナウイルスの新たな脅威で需要が加速すると読んだものでしょう。それが奏功するのか。難局に立たされたワイエスフードに注目が集まっています。

文:麦とホップ@ビールを飲む理由