牛丼チェーン「吉野家」を展開する吉野家ホールディングスが、ラーメン事業の拡大に向け動き始めた。同社は2024年5月1日に、ラーメン店向けに麺やスープなどを製造する宝産業を子会社化した。
消費の回復が進んでいる海外の比率の高い、力の源ホールディングスなどの大手ラーメン店が業績を伸ばす中、国内需要中心の中堅のラーメン店にも回復の兆しが現れてきた。「一刻魁堂」や「山小屋」などが営業損益の黒字化を見込んでいるのだ。
ラーメン店の休廃業が過去最多になった。「国民食」となり行列ができる人気店がある一方で、客足が遠のいていないにもかかわらず原材料高や人手不足で閉店せざるを得ないケースが相次いでいるのだ。ラーメン店が生き残るためには、どうすればいいのか?
幸楽苑ホールディングスは、ラーメン店「幸楽苑」全381店舗で一部商品(11品)を20-70円値下げした。すかいらーくホールディングスも2023年9月に、から揚げ専門店「から好し」全店で親子丼を140円値下げした。
スシローを展開するFOOD & LIFE CONPANIESは、子会社のFOOD & LIFE INNOVATIONSを京樽に譲渡する。小僧寿しは、子会社のアスラポートとトランセアを合併する。
異色のラーメンが相次いで登場している。フレンチの技法やアイデアを取り入れたラーメン、植物由来のたんぱく質を使ったチャーシュー、有名店ラーメンの自動調理ロボットがそれだ。
「一風堂」の力の源ホールディングスと、「幸楽苑」の幸楽苑ホールディングスが、コロナ禍後を見据え新たな一手を打った。両社はともに業績が上向いており、こうした取り組みでさらなる上振れが期待できそうだ。
「一風堂」「幸楽苑」「町田商店」「ラーメン山岡家」の上場ラーメン4社がそろって業績を伸ばしている。2023年4-6月の国内既存店の売上高がそろって前年同期を上回った。赤字に陥っていた企業が黒字転換を見込むなど、ラーメン需要の回復が鮮明だ。
中華料理店「餃子の王将」をチェーン展開する王将フードサービスと、中華料理店「日高屋」を運営するハイデイ日高がそろって復調の兆しを見せている。両社に対する消費者の支持は本物だろうか。
ラーメンチェーン大手2社の業績に明暗がくっきりと現れた。「一風堂」を展開する力の源ホールディングスが60%を越える大幅な営業増益となるのに対し、「幸楽苑」を展開する幸楽苑ホールディングスは業績を下方修正し、15億円を超える営業赤字に陥る見通しだ。