カジュアルアパレルのウィゴー(WEGO)投資ファンド傘下で再スタート

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原宿竹下通りに3店舗出店しているWEGO

 ウィゴーの関係者は今回の事業承継の経緯について、「株主同士の交渉事なので詳細は分からない」としながらも、「アラタマは資産管理会社で人的リソースも限られている。激動するアパレル業界で株主としての責任を果たせるのか。金融機関の理解を得られるかも未知数で、ノウハウも実績もある所に任せたいとの意向だった」と語る。

 一方、ウィゴーの2018年2月期決算は、売上高は前年度並みだったが、在庫の評価損や安値販売分のロスなどを特損計上したことで、当期損失11億9,700万円の最終赤字を計上した。
ウィゴーは「本業部分では黒字を維持しており、(赤字は)一過性のもの。新体制1期目は前期比10%増と黒字を見込んでいる。体制変更で出店計画は一旦白紙となるが、引き続きスクラップ&ビルドを進め、これまでの成長戦略は変わらない」とコメントしている。
 若年層を中心に圧倒的な支持を持つ「WEGO」。紆余曲折を重ねる経営体制の変遷は、急成長企業であるが故に発生した歪(ひずみ)ともみることもできる。
 3度目の株主交代で再び軌道を成長路線へと乗せることができるのか。新経営陣の手腕と舵取りに注目が集まっている。

(東京商工リサーチ発行「TSR情報全国版」2018年7月30日号掲載予定「Weekly Topics」を再編集)

東京商工リサーチ「データを読む」より

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