Q:不採算事業の売却を検討しています。その事業に従事する従業員100人は配置転換が難しいため売却先に移ってもらいたいと考えています。法律・会計面の注意点は?(相談者:大手企業の役員・50歳)

A: 取引不成立の可能性が大きいといえます。

まず、買収する側は事業の収益性を期待していますので、不採算事業の原因が人員コストであれば、従業員全員を引き受けることは考えにくいと言えます。

もちろん、自社で従業員のリストラをしたくないという心情はわかります。このような希望は特に大企業を中心に、よく聞かれます。

しかし、買う側の企業にとってもリストラしたくないというのは同じです。あの企業に買われたらリストラされた、といった噂が立てば、名誉なこととは言えません。

結局、このような不採算事業の売買のケースでは、法律・会計面の問題が起こる以前に、従業員をそのままで買って欲しいという売り手側と、適切なリストラを行った上で売って欲しいという買い手側の押し問答で終わるということがほとんどです。

ただし、もしも余剰人員が数人といったように、引き受け先の許容範囲であれば、取引が成立する可能性もあります。とはいっても余剰人員がいるのであれば、譲渡金額についての譲歩は必要となるでしょう。

まとめ:M&A Online編集部

※本回答は編集部がM&Aの実務家への取材によりまとめたものです。