難聴者がミライスピーカーを使うと、なぜよく聞こえるのか。サウンドファンの佐藤和則社長は、ハッキリした原理もわからないまま製品開発を始めた。思い切った起業である。
「前は個人事業主でIT系のコンサルタントをやってましたので、食えりゃいいや」ぐらいの軽いノリで事業をスタートさせたが、「怪しいスピーカー」呼ばわりされたこともあった。自分もいま一つ自信がなく、「試作機を持って高齢者の施設を訪問し、これ聞こえますかと聞いて歩きました...
サウンドファンの佐藤和則社長は、難聴の高齢者は蓄音機の音が聞きやすいことを知り、バリアフリースピーカーへの活用を思いついた。試作機を作り、重度の加齢性難聴で補聴器を使っていた父親に聞かせたところ「非常によく聞こえる」ことが分かった。
創業100年の建材会社の3代目社長だった三上康雄さんは、M&Aを決意して4年後、企業を売却し映画監督への道を踏み出した。一部のメディアに映画作りのために企業を売却したと書かれたが、M&Aの最大の理由は後継者がいないことだった。
M&Aで社業を拡大するー今では確立されたビジネス手法だが、中小企業では今も抵抗感を感じる経営者も少なくない。そこで数多くのM&Aに取り組んできたアルコニックスの小井川明良氏に、その手法と効果、注意点すべきことなどを聞いた。