日本ヴューテックの売上げは右肩上がり、親会社の東科精機を上回るまでになった。松波さんが3つめに設立した日本エレクトライクは、エレクト(電気)とライク(三輪車)を合わせた社名が示すように、商品はEVのオート三輪車である。
エレクトライクは家庭用100ボルト電源で充電可能で、1回の充電で約60キロメートル走行する。同じ大きさの電気自動車に比べて重さは半分以下。不安定で転倒しやすいという三輪車の弱点は、後輪に左右別々のモーターを取り付けて電子制御することで克服した...
東屋は創業100周年を機に、オリジナル・ブランド「AZUMAYA」を立ち上げ、小売りを始めた。高級ブランド化に成功すれば、ある程度利益も確保できるし、職人の工賃を上げることもできるとの考えがあった。
大手メーカーの東レ社員だった佐田展隆社長は社会人4年目で家業を継いだ。折りしもそごうが民事再生法の適用を申請。連鎖倒産しそうな時だった。