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家業の燃料卸問屋を譲渡し彫刻家に転身  薬師寺一彦さん(上)

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 2017年11月、東京・巣鴨の「マスミギャラリー」でちょっと変わった展覧会があった。会場が二つに分けられ、メインのスペースには比較的大きな立体作品が飾られ、隣りのスペースでは小さなブレスレットやペンダントなどのアクセサリーが展示されている。二人の作家による展覧会みたいだが、彫刻家・薬師寺一彦さん(49)一人の個展だ。

 芸術家になる夢が破れて、普通の会社に就職したり実家の商売を継ぐというのはよくあるが、薬師寺さんは真逆のパターン。いったん継いだ家業を捨て、プロの彫刻家になった...

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