家業の燃料卸問屋を譲渡し彫刻家に転身 薬師寺一彦さん(上)
芸術家になる夢が破れて、普通の会社に就職したり実家の商売を継ぐというのはよくあるが、薬師寺さんは真逆のパターン。いったん継いだ家業を捨て、プロの彫刻家になった。
大宮 知信
| 2018/2/5
2018.02.05
当時、大阪・堺は急速に都市ガスが普及し始めていた。会社はそれなりの規模だったが、将来燃料卸問屋の商売が先細りになることは目に見えていた。「7人いた社員さんもいままでと同じ条件で働けるようにして、小売りと卸の権利を譲渡しました。けっこう年配の社員もいたので、売却してから10年以内にみなさん定年退職しました」
経営は順調だったからこそ有利な条件で売却することができた。「早く決断したことは良かったと思います...
芸術家になる夢が破れて、普通の会社に就職したり実家の商売を継ぐというのはよくあるが、薬師寺さんは真逆のパターン。いったん継いだ家業を捨て、プロの彫刻家になった。