君子は周(しゅう)して比せず、小人は比して周せず。(巻第一 為政第二)
孔子は、この言葉もあるように、君子と小人は立場の違いとして示していただけではないかと考えられます。この言葉は、「君子は広くさまざまな人と親しむが、小人は特定の人たちだけと親しむことが多いよね」といっているのです。
つまり、私たちがたとえば、不特定多数を相手としたり、より多くの顧客と対する立場となったときには、当然、君子としての行動が重要になっていきます。そのときは、「富や利益よりも『義』を選び、広く立場の違う人たちとも意見交換できる存在になっていないとマズイよ」というのです。
そして現在、自分の立場として、そこまで求められていないなら、まずは「利益」を考えることが大事ではないか。そして特定の人たちと密度濃く交流したほうがいいのではないか、といっているのです。
とはいえ、冒頭に申し上げたように、いまの時代は誰もがリーダーとしての決断を求められるといっても過言ではありません。「私は小人だから……」と言い訳のように立場をあえて下げていくような行動や考えではなく、「自分も君子として考え行動しよう」と当事者意識を持って、事に当たることが求められています。
子の曰わく、利に放(よ)りて行なえば、恨み多し。(巻第二、里仁第四)
ただし、どうしても利益中心に行動をすると、恨みを買うことも多いと警告しています。
それを君子がやってしまうと、どうなるか。簡単に言えば、炎上ですね。トップが一人で負える範囲なら炎上しようが恨まれようが、どうでもいいことなのですが、現実には必ずさまざまな方面に波及します。
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