「インクで儲ける」プリンターのビジネスモデルは考え直すべき

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純正インクカートリッジの価格が高いため、互換品が出回っている(写真はイメージ)

「プリンターを安く売り、高いインクで元を取る」という家庭用プリンターのビジネスモデルに、裁判所が「ノー」を突きつけた。互換インクカートリッジを販売するエレコム<6750>などがブラザー工業<6448>を相手取った訴訟で、東京地裁は9月30日に純正品以外を使えないようにした設計変更を独占禁止法違反と認定したのだ。

「互換性品拒否」の設計変更は独禁法違反

同訴訟ではエレコムが「プリンターで一定の電流量を検知するとインクが使用できなくなる仕様変更が、不当な排除であり独禁法違­反に当たる」として 約1570万円の損害賠償と設計変更の差し止めを求めた。判決でブラザーに設計変更で使えなくなった互換カートリッジの廃棄費用として約150万円の賠償を命じた一方、設計変更の差し止めについてはエレコムがこれに対応した互換品を開発したとして却下している。

東京地裁はプリンターメーカーが「プリンター本体の価格を安くして、利益率が高い純正インクカートリッジを購入してもらうことで収益を上げている」と指摘。その上で、独禁法で禁じているプリンターと純正カートリッジの「抱き合わせ販売」になっていると判断した。両者とも控訴せず、判決は確定している。

とはいえ、今回の判決で互換性カートリッジが全面的に「解禁」されたわけではない。今回の判決で問題視されたのは、ブラザーがプリンター発売の数カ月後に設計変更したこと。これに具体的な必要性は認められず、互換カートリッジの排除が目的とされたためだ。

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