熱海土石流事故で太陽光発電への「逆風」さらに強まる

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「自然にやさしい」はずの太陽光発電で、「自然破壊」の懸念が…(写真はイメージ)

太陽光発電に「逆風」が吹き荒れている。2021年7月に発生した熱海市の大規模土石流事故で、「最寄りの太陽光発電所が原因ではないか」との風説が流れているからだ。このところ太陽光発電事業者の大型倒産も相次いでおり、「踏んだり蹴ったり」の状況だ。太陽光発電に再び「陽がさす」日が来るだろうか?

「メガソーラーが山林を破壊する」との批判が

土石流が発生した場所は太陽光発電所のオーナーが所有する土地ではあるが、ソーラーパネルの設置場所ではなく、発電所建設とは別の目的で開発された。しかし、土石流災害の原因になったかどうかとは別に、大規模な山林伐採を伴うメガソーラー(大規模太陽光発電所)の建設が環境破壊につながるのではないかとの懸念が高まっているのだ。

環境省も対応に乗り出した。2021年5月から自家消費型の太陽光発電を搭載した「ソーラーカーポート(カーポート一体型太陽光発電設備)」や水上太陽光発電などの導入を支援する補助事業の募集を始めている。ソーラーカーポートは駐車場や車庫の屋根に太陽光パネルを設置して電気を自給自足する設備だ。

水上太陽光発電は湖や池など波が立ちにくい平水区域に太陽光パネルを浮かせて発電する。いずれも山林を伐採する必要がなく、環境にかかる負荷が低いという。これを受けて中電Looop Solarは7月に、事業所や大型商業施設などでの大型駐車場向けにソーラーカーポートを活用した自家消費サービスを提供すると発表した。

同社が設備を保有することで導入企業は設備を無料で導入でき、メンテナンス費も不要。使用した電気使用量分の料金を支払う仕組みだ。中部電力ミライズとLooopが顧客に提案し、Looopが施工、中電Looop Solarが設備のメンテナンスと電力供給を担当する。

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