「インクで儲ける」プリンターのビジネスモデルは考え直すべき

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純正インクカートリッジの価格が高いため、互換品が出回っている(写真はイメージ)

プリンターメーカーと互換カートリッジ業者の「泥試合」

実際、家庭用プリンターのインクカートリッジについては、プリンターメーカーと互換カートリッジメーカーの「訴訟合戦」の様相を呈しており、判決も分かれている。2007年11月にキヤノンがインクを詰め替えたリサイクルカートリッジを販売するリサイクル・アシスト(東京都豊島区)を「特許権侵害に当たる」と訴えた裁判は最高裁までもつれこんだが、原告が勝訴。リサイクルインクの販売差し­止めが認められた。

ところが同じ最高裁で同月に判決が下った同様の訴訟では、プリンターメーカーのセイコーエプソンが敗訴している。勝訴の根拠は、互換カートリッジメーカーが独禁法、プリンターメーカーが特許権だ。どちらに主眼を置くかで判決は変わってくる。今後も同様の法廷闘争が続くだろう。

そもそも問題の元凶は、今回の訴訟でも認定された「プリンター本体の価格を安くして、利益率が高い純正インクカートリッジを購入してもらうことで収益を上げている」プリンターメーカーのビジネスモデルだ。かつてプリンターは非常に高額だった。パソコンが登場した1980年代初頭にはパソコン本体よりも高かったぐらいだ。

そこで家庭用プリンター普及のために赤字覚悟の低価格で販売して、インクカートリッジの販売で元を取る事実上の「カートリッジ購入代金による割賦販売」のビジネスモデルが成立した。この高い純正カートリッジが、互換カートリッジ参入の原因となった。しかし、安い互換カートリッジに市場を席巻されてはプリンターメーカーは利益が出ない。

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