「事業承継で60万社の黒字廃業を防げ」M&A仲介協会が初会見

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設立会見に臨むM&A仲介協会理事たち(左から日原中小企業庁財務課長、三宅代表理事、荒井理事、中村理事、久保理事、篠田理事、菊地監事)

10月1日に発足したM&A仲介業者による初の業界団体「M&A仲介協会」(代表理事・三宅卓日本M&Aセンターホールディングス社長)が7日、東京都内で記者会見を開いた。三宅代表理事は「国内の中小企業経営者の高齢化が進み、後継者未定の中小企業が127万社もある。うち60万社は黒字なのに廃業の危機に直面している。協会の設立でM&Aによる事業承継を増やし、優良企業を残したい」と抱負を述べた。

「協会の設立でM&Aによる事業承継を増やし、優良企業を残したい」と抱負を述べる三宅代表理事

来年1月から会員募集、4月に本格的な活動開始

年内に活動内容を決定。2022年1〜3月に会員を募り、同4月から本格的な活動を始める予定だ。会員は国内で300社以上存在するM&A仲介業者のほか、地方銀行や信用金庫などの地域金融機関などを想定している。協会が取り組む活動は大きく分けて三つ。

第一に、中小企業庁が定めた「中小M&Aガイドライン」をはじめとした法令や制度の啓蒙と遵守で、「非会員にも情報提供し、(M&A仲介)市場全体の適正化を目指す」(三宅代表理事)方針だ。

第二に、M&A支援人材に対する教育・研修機会の提供。M&A仲介事業者はどこも歴史が浅く、経験が少ないという。三宅代表理事は「M&Aは経験値が大事だ。日本M&Aセンターは金融財政事情研究会と『事業承継・M&Aエキスパート資格』制度を運営しており、有資格者は3万人を超える。協会でも同資格取得に向けた教育・研修機会を提供していく」と意欲を燃やす。

第三に、事業承継・相談と苦情の窓口を開設。M&Aを検討する経営者の不安に寄り添い、中小企業が安心して交渉できる環境づくりをしていく。会見に同席した日原正視中小企業庁事業環境部財務課長は「M&Aによくない感情を持っている経営者もおり、トラブルの話も聞く。中小企業経営者が安心してM&Aに取り組めるようにしなくては、廃業を止められない。協会の活躍に期待する」と話している。

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