フランス政府が求める経営統合は生産性が低く、コスト高のフランス国内での雇用増を狙ったもの。日産はもとより、同社からの配当で利益を確保しているルノーにとっても収益の足を引っ張る「悪手」だ。ルノーの業績が下がれば、ゴーン会長兼CEOの評価も下がる。「プロ経営者」のゴーン被告にとっては経営統合をなるべく先送りして、その悪影響が出る前にとして他社への転身を狙うはずだった...
日産自動車のゴーン会長は、開示制度が始まった2010年3月期決算からの役員報酬額は、9年累計で90億900万円と開示。ストックオプションの記載は2018年3月期の三菱自動車工業4700万円のみだった。
日産の無資格者による検査不備をはじめ、神戸製鋼所、三菱マテリアル、東レの品質データの改ざんと、次々に企業の不正問題が発覚している昨今。企業不正の根本原因から、企業の社会的な役割について再考します。