-CVC4.0の次はどのようなステージになるのでしょうか。
マイナー出資をしたあと、うまくいけば同社を買収したいというケースが増えつつあります。日本企業がアグレッシブ(積極的)になってきています。こうした動きがさらに広がればCVC5.0になるのではないかと考えています。マイナー出資し、その後子会社化するという事例が数十社以上になると、このスキームが浸透していくのではと思っています。
-出資先企業となるスタートアップは、どのような分野の企業でしょうか。ポストコロナの動きはみられますか...
ウィック・バイオテック・ファーマ(鹿児島市)は、鹿児島大学発の創薬ベンチャー。がんを標的治療するウイルス医薬の開発と遺伝子治療の基盤技術を確立するため、小戝健一郎同大医歯学総合研究科教授をはじめとする研究者たちが2010年4月に設立した。
ABABAは岡山大学発の採用支援ベンチャー。久保駿貴CEOが同大大学院社会文化科学研究科1年の時に創業した。新卒採用は社会人になるための第一関門。首尾よく希望通りの企業に採用されればよいが、必ずしもそうはいかない。そこに同社の商機があった。
東京ロボティクスは早稲田大学発のロボットベンチャー。倉庫や商業施設などの流通現場や農業、家庭などでは単純労働や危険作業は相変わらず人手に頼ったままだ。そこで同社はあらゆる場所で人間と共存できる作業用ロボットの普及を目指し、開発を進めている。