管理職の意識改革が問題

人事コンサルタントの中崎峰子さんが東京・赤坂に設立したコンサルタント会社では、クライアントの対応を巡って幹部社員と対立。ごたごたしているところへリーマンショックの激震が発生し、結局、社員の再就職先を探して会社を閉じた。

離婚、倒産などの苦難を経て2015年に「個人事業者として」港区芝浦の事務所で仕事を再開した。「能力開発、処遇、評価など人事制度に関わる問題を人事制度とどううまく絡めていくのか、ということを手がけています。人事制度の問題をベースに、いまは教育研修のトレーナー的な仕事が多いですね。教育体系を作ったりもします」

クライアントは製造業や金融業界、商社、保険会社、サービス業など多岐にわたる。女性活躍推進の議論が盛り上がっているが、と水を向けると「いまや女性が働くのは珍しくありません。女性を使うことがいかにメリットがあるか、それはもう議論の余地なし」と即答。

女性の活躍といっても人事コンサルタントとしての仕事は、まず男性管理職の啓発から進める。他の先進国に比べて、日本の女性登用は著しく遅れている。男性管理職の意識改革が一番の難問なのだ。最近はハラスメント研修が増えた。セクハラ、パワハラ、それに妊娠している女性に対する嫌がらせ、マタハラというのもある。

「いまだにジェンダー意識が変わっていない男性管理職が多い」と嘆く。一番の問題は人間関係。嫌な人がいるとか、あの人にこんな理不尽なことをいわれたとか、職場のトラブルに、男性管理職はまともな対応ができないのだという。

「頭からガンガン怒鳴るだけで、しかもセクハラ、パワハラありという昭和時代の対応を平気でやっている。そこら辺をいかに改革していくかというのが私の仕事です」

週1回、派遣先の現場に入り込んで現場の人たちの声を聞いて、経営サイドにフィードバックする。コンサルティング活動を始めて数年は、受講生の欠点ばかり目に付いた。「なぜもっとちゃんとできないのかしら」と欠点ばかり見ていたという。(次回は1月23日掲載)

文:大宮知信