プロフェス代表の手塚利男さんはこれまで、自動車、電機、機械などのメーカーを中心に組織風土、体質変革の支援を行ってきたが、最近はサービス業や外食産業、金融機関などの依頼も増えてきた。

風土改革というテーマは、大手のコンサルタントファームはやりたがらない。変化が形として見えにくいため、高額なコンサルタントフィーがもらえないからだ。クライアント側も風土改革より即効性のある改革案を求める風潮が高まっている。

企業風土に風穴を開ける

「以前は風土改革中心にやっていたんですが、それでは変化するまでに時間がかかる。いまは丁寧にステップを踏むというより、仕事の課題を真ん中に置いて、どう改革を進めるかを議論しながら、組織風土も併せて見ていくという一石二鳥の手法を採りながら、スピード感を出そうというふうにやってます」

風土改革コンサルタントとして独立して12年。これまで大手のメーカーを中心にコンサルタント業務に携わってきたが、最近は中小企業という新しいニーズが出てきている。

「中小零細企業は驚くほど管理体制の形ができていない。多分顔が見える関係だから、そんなものはいらないと言うんでしょうけど、社員がある程度増えてくると、そうも言ってられなくなる。どんな仕事をいつまでにやろうとするのか、ちゃんと見えるようにしてないと、不信感が生まれたり無駄なことを続けたりする」

コンサルタントというと一流大学卒のエリートを思い浮かべるが、手塚さんは現場のたたき上げ。学歴のハンデを感じたことはあるのかという問いに、手塚さんはこう答えた。

「それはないですね。むしろ組織風土改革コンサルタントとして、現場のことも分かるし、経営のことも分かる。お客様と接していても、コンプレックスを感じたことはない。経営は人じゃないですか。人により添う感覚、気持ちと学歴は全く関係ない。むしろ中卒の方が強みを感じます。最近はむしろ中卒を自慢しているぐらいです」

経営者をはじめ中間管理職が「自信を持ってリードできるようになった。手塚さんのお陰で会社の風通しがよくなったよ」と言われることが何よりうれしいと言う。

「役割は果たしているんだなという達成感みたいなものはありますね」

ニーズがある限り生涯現役で今の仕事を続けるつもりだ。手塚流のコンサルで改革が進んだ会社がたくさんあり「それを題材に本を書きたい」と笑顔になった。(おわり)

文:大宮知信