社員を管理職に登用する時、直属の上司が判断すると主観が入り、とんでもない人を昇進させたり、有能な人を見落としてしまう恐れがある。そんなことのないように、外部のコンサルタント会社に依頼し、第三者の目で社員を評価してもらう。

「人づくりと成長研究所」代表の中崎峰子さんは、30年のキャリアを誇る人事コンサルタント。企業リーダーの教育・研修をベースに、メーカーや金融業界、商社などの経営者に対して、能力開発、処遇、評価の仕方の知恵を伝授し、様々な人事の悩みに応えている。

新聞の研修講師募集に応募

人事コンサルタント・中崎峰子さんの主な仕事は、企業の管理職登用のための教育・研修。例えばメーカーの工場に入り現場の技能職リーダーや、30 代後半から40代前半の班長的な人たちに対する部下指導、目標管理などの研修を長年手がけてきた。

福岡県出身。父親の仕事の関係で山口県下関市に移住、下関の梅光学院大学を卒業後「厳しい母から逃れたくて」上京。1972年、JALに入社しCAに。

「当時は、若くてピチピチしている女性が求められた時代。年齢がいってると、大年増が乗っていたとお客様からクレームがくる。3年目で、あ、これは私のやる仕事ではないなと思ったんです。結構、給料が高かったので、なかなか辞める決断ができなくて」

29歳の時、ギリシャ人の建築家と結婚し退社。ギリシャの小さな町で新婚生活を送ったが、3年で破局を迎えて帰国。語学学校で英語を学ぶ傍ら、仕事を探す日々。新聞の募集欄に「研修講師募集」の求人広告が目にとまり「試験を受けに来たらと言われて」入ったのが、経営コンサルタント会社のMSC(マネジメントサービスセンター)。

何事も男性中心社会の時代だから、女性講師はマナー研修が最初の仕事となった。この時はCAの経験が役に立ったようだ。徐々に女性もヒューマンアセスメント(人事評価)のメンバーに入れてもらえるようになり、年間150日は企業へ研修に。

「おもしろい仕事に出会ったという思いで、ガムシャラに働きました」

13年のキャリアを経て、1年間求職して米国のコロンビア大学に留学。行動科学を勉強。「頭がはげるほど勉強した。物事を掘り下げて追究する楽しさを知った。私自身でやってみるべきではないか」と帰国後、1995年に独立。45歳の時、企業内教育のコンサルタント会社「グローコンサルタンツ」を設立。東京・赤坂にオフィスを構えた。(次回は1月22日掲載)

文:大宮知信