今後はインバウンドに期待

トータルロジテムは修学旅行生やインバウンド(訪日観光客)団体の手荷物配送など、顧客のニーズに合ったきめ細かなサービスが展開できる。「お客さんの旅行スケジュールに合わせて、荷物を集めて届ける。競合はうち以外に2社だけ。当社が一番シェアを持っています」とトータルロジテム社長の三苫敏明さんは胸を張る。

経営は順調だ。初年度の売上は1億2000万円、今年度は5億5000万円と右肩上がり。次なる目標は2020年の東京オリンピックだ。すでに観光客の需要だけでなく、オリンピックがらみで来日する海外調査団の手荷物配送サービスも行っている。

「インバウンドに焦点を絞ってビジネスを展開しようと思っています。観光客だけでなくアスリートもたくさん来ますので、いろんな形の輸送が実現できたらいいなと思います」

オリンピックが近づくにつれて競合が増える可能性もある。

「でっかい仕事は大手がやりますが、朝5時に到着する飛行機の荷物を取りに行ってホテルに届けるという細々したものは我々じゃないとね。ニッチな需要を狙って、私どもがいないと回らないような状況を作り上げている」

出身地の福岡市に九州支社を設置し、修学旅行のメッカ、京都にも新たな拠点を作る計画を進めていた。その後、協力会社が増えためあえて支社を作る必要はなくなったという。

周りから反対されたが、独立して良かったのではないか。そう言うと、「やって良かったという気持ちはもちろんありますけどね」と笑顔になった。

「お客さんというチョウチョを引き寄せるために、まず自分が花開かないと」

7分咲きぐらいで、まだ満開ではない。中国地方や東北地方などまだ浸透していない地域もあるから。「満開」を目指して、三苫さんのさらなる挑戦が続く。

文:大宮知信