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【カネカ】M&Aで航空・宇宙市場を開拓 なるか知名度、急上昇

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カネカ東京本社が入る東京赤坂のアーク森ビル

航空・宇宙以外ではヘルスケアに注力

 航空機以外の2010年以降の主なM&Aは三つある。その一つは2011年7月に実施したドイツ・エボニックインダストリーズのグループ会社であるエボニックレームから、アクリル系添加材とアクリルゾル事業を買収したのがそれ。カネカベルギーが100%出資の新会社を設立し、従業員や資産などを引き継いだ。

 2013年10月に実施したのは、磁気テープで使用する塩ビ系バインダー樹脂の事業を日本ゼオンから譲り受けた案件。日本ゼオンは塩ビ生産から撤退したが、塩ビ系バインダー樹脂は放送やデータアーカイブ向け磁気テープの市場があるため生産を続けていた。

 カネカは2010年から日本ゼオンから委託を受けて塩ビ系バインダー樹脂の生産を行っていたが、日本ゼオンが販売を終了することになったため、カネカが日本ゼオンに代わって塩ビ系バインダー樹脂を製造販売することになった。

 上場企業であるセメダイン<4999>を子会社化したのは2016年。当時セメダイン株式の29.61%を所有していたのを、公開買い付けを実施し、出資比率を高めて連結子会社にした。

 両社が持つ技術を出し合い、自動車や航空機などの構造部材に使用される構造用接着剤と、航空機や車両などに使用される繊維強化プラスチックなどの異なる材料を一体的に組み合わせた部品を製造するための複合材用接着剤の開発に取り組むことにした。

 このほかのM&Aとしてはヘルスケア分野を中心に今後数千億円を投じる計画だ。これまでのアジア中心から欧米へも手を伸ばし、医療機器やバイオ医薬、食品などの事業を育成するという。

〇カネカの主なM&A

年度 対象
2018年 ヘンケル(米国)
2017年 アプライド・ポールラミック(米国)
2016年 セメダイン
2013年 日本ゼオンから塩ビ系バインダー樹脂事業を継承
2011年 エボニックレーム(ドイツ)

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